充実 2

その後、私は自分のお気に入りの場所へと足を運んだ。

景色は何も変わっていなかった。

相変わらず、のんびり屋の猫達が散歩をしていて

微笑ましい老夫婦が手を繋いで散歩をしていた。

私はお気に入りの場所である椅子に腰掛けた。

すると、色んな記憶が脳裏に浮かんだ。

少しだけ心が痛くなった。

当時はとても温かい思い出のはずだった。

けれど、今となっては忘れたい思い出以外の

何者でもない。

あんなに大切だったのに、私は自ら離れたんだ。

けれど後悔はしていない。

別れているのに繋がっている頃の方が

よっぽど苦しかったから。

そんな風に、過去の事を少し思い出しながら

寄ってくる猫を撫でて、コンビニで買った

サンドイッチを口にした。

思い出の場所だからお気に入りの場所

という訳ではなく、単純に

あの場所から見える街の景色が好き。

私はこの日、昼間に行っていたのだけれど

夕方に見る景色は特別な程とても綺麗なのです。

私は持ってきたキャンバスを手に取り、

お気に入りの場所を描いた。

家から近い訳ではないので、時々になってしまうけれど

また来るからね。猫さん達も、またね。

f:id:tokiko720:20171111135345j:image